15日土曜日に開催しました「東北銘菓フェス特別編 気仙茶の話を聞こう」。
おかげさまで、無事に終了いたしました。
陸前高田、大船渡といった気仙地方で作られてきたお茶、気仙茶の魅力に惹かれ、
10年ほど前から紹介を続けてこられた「焙茶工房しゃおしゃん」の前田千香子さんをお招きし、
気仙茶についてのお話を伺いながら、前田さんがいれたお茶をいただく、という趣旨の会となりました。
午前、午後の回ともに満席となりましたこと、心より御礼申し上げます。
当日、テーブルの上には気仙茶の畑や茶つみ作業のようすを撮影した写真も並び、
台湾でお茶について学んできた前田さんが、台湾式の方法でいれた気仙茶を
参加されたみなさまにふるまいました。
お茶の木があるのはどんな場所なのか、作ってきたのはどんな方たちなのか、
その場所に足を運び、長く信頼関係を作ってこられた前田さんのお話は
いきいきとしていてあたたかく、気仙茶とそれに関わる方たちへの敬意に満ちていたように思います。
また、ご参加いただいたみなさまからも、質問やお茶の感想などが飛び交い、
会場のすみに控えているこちらもうれしくなるような、あたたかな雰囲気の会となりました。
気仙茶を知り、前田さんとお会いし、陸前高田や大船渡に足を運び、
その奥深さ、面白さについて東京でも知っていただく会ができたら…と思い続けてきましたが
それが実現でき、心よりありがたく、うれしく思っております。
2012年の春に始め、東京を中心にこれまで何度か開催してきた「東北銘菓フェス」ですが、
昨年秋の開催が終わった時点で、内容を考え直さなければいけない時期にきているのを感じました。
2011年3月の東日本大震災から時間がたてばたつほど、それを思い出すことは
縁のない方たちであるほど難しくなっていきます。
自分自身を顧みても、神戸・淡路の大震災、奥尻島の津波、そしてごく最近起きた
伊豆大島や広島県の土砂災害についても、やはり、その土地に縁がなければ
どんどん遠い出来事になっていきます。
遠ざかっていくそういった出来事に対して、思い出したり、考えたりするきっかけを作りたい。
そして、それと同時に「かわいそうだから応援する、気の毒だから応援する」だけではなく
その土地にあるおいしいもの、いいものを知ってもらい、対等な立場でありたい。
どうしたらそれがうまくできるのか、長いことわからずにいましたが
今回の会を経て、わかってきたように思いました。
今後とも、気仙茶ならびに「東北銘菓フェス」を
どうぞよろしくお願いいたします。
写真上左:当日のお席の様子。 写真上右:前田さんと一緒に岩手から旅をしてきた鉄瓶。
写真中左:台湾式のお茶碗。 写真中右:こちらも台湾式のお茶碗と道具一式。
写真下左:当日お出ししたお菓子「松サブレ」。このほかに「東雲」をご用意しました。
写真下右:当日ご参加いただいた皆様にお配りした「気仙茶のしおり」。気仙茶の歴史や茶づくりのことなど、写真いりでご紹介しています。